市は、臨床発達心理士による保育園、幼稚園への巡回相談を昨年から導入しました。保育園等の現場は、定期的に勉強会を始めました。教育委員会の特別支援教育推進計画は、今年度保護者や関係機関の意見を聞いていきます。教員は、自主的に公民館で企画した発達支援の学習会に参加しています。子どもに接する現場は、発達支援への技術やノウハウの必要性から動いています。
一方、福祉や教育等、行政サイドは、子どもの成長とともに市の窓口(担当部署)が変わり、その都度保護者は最初から話さなくてはいけないという現状があります。担当部署が横の連携をすることは、途切れなく支援をすることへの一歩ではないでしょうか。
またそこには発達支援施策について、福祉、教育、医療、労働などの機関とも連携し、市全体でビジョンを描き、どのように取り組んでいくかという視点も欠かせません。6月議会での「ワーキングチームの設置、庁内各部署の意識あわせを行う」という答弁は評価できるものの、市の発達支援施策へのビジョン、そして子ども自身、発達支援で悩む保護者の意見も取り入れていくことも必要ではないでしょうか。
近隣の立川市では、2009年から2年間かけて、庁内でワーキングチームを立ち上げ、昨年報告書をまとめました。立川市では、発達障害と診断された子ども持つ母親の悲しい事件がありました。このことは立川に限られたことではないと思います。二度と繰り返してはならないことです。
立川市は、就学に関する相談窓口は学務課、学校教育の相談は指導室の元の教育相談室と同じ教育委員会の中でも分かれていることを連携するため、今年4月から相談窓口を一つにする「特別支援教育課」を設置もしました。来年は、ライフステージにあった発達支援施策の拠点ともなる「子ども未来センター」もオープンします。
今後、昭島市でどのように進めていくか、近隣自治体の取り組みも調査しながら、引き続き議会でも取り上げていきます。