教育と福祉の連携で、子どもの貧困を断ち切ろう~2015年第2回定例会の一般質問より
昨年国は「子どもの貧困対策大綱」を作成し、「全ての子供たちが夢と希望を持って 成長していける社会の実現を目指して 」が定められ、子どもの背景にある親の貧困をも含んだ対策を本格的に国は取り組み始めました。この問題は今年の第一回定例会の予算委員会の中において、昭島市独自で子どもの貧困率を出すことはできないという答弁に、昭島市の就学援助の推移から見えてくる子どもの貧困への対策を早急に取り組むことを指摘してきました。
第二回定例会では、さらに数値で昭島市の実態を示すことで、子どもの貧困連鎖を断ち切ることへの提案をしました。まず今回調査したのは、ひとり親家庭の所得の厳しい現状です。特定寡婦控除対象者は、昨年度(平成26年度)1324人いました。そのうち非課税者(年間所得125万円以下)は678人でした。一方男性の寡夫控除140人でおり、そのうち27人が非課税者です。今年度 特定寡婦控除対象者は1338人でおり、非課税者は677人です。寡夫控除対象者は153人であり、27人が非課税者でした。女性も男性も一人親家庭は増えています。ひとり親家庭の平均所得額が1589363円で、それでも低いのですが、そのうち704人の非課税者の平均所得は555017円です。女性も男性もひとり親家庭の経済状況は厳しい状況におかれていることも明らかです。
少なくともこれらの調査でわかった ひとり親家庭で経済状況が厳しい家庭には、的確に福祉支援策の情報が届けなければなりません。
現状では、各担当所管が実施する施策はありますが、的確にひとり親家庭に届いていません。それどころか子どもの貧困連鎖を断ち切るための実施している施策をまとめる担当所管がない!ということも判明。確か第一回定例会の予算委員会では、子ども家庭部が子どもの貧困問題には担当と言ってはず・・・。このトーンダウンはなんなのでしょうか。とくに新たな予算提案ではなく、現状の施策でできることを提案しました。
例えば昭島市の社会福祉協議会が行う高校、大学等に入学した場合に返済が免除される中学3年生、高校3年生を対象に塾費用や受験料の貸付を無利子で行う事業や市が行う駐輪場の減免施策等、受けられる可能性のある支援施策の情報の一元化をし、就学援助のように、必要な家庭に届くようにすべきではないかと提案しました。
市の答弁は、現状では情報の一元化をしていないが、施策の情報提供は、生活、教育、福祉、医療、税など相当多岐にわたるものと考えられるところから、多くの情報をコンパクトに収め、情報提供をすることの必要性は認識しているので、他市の例を参考とする中で、検討していきたいとのことでした。他市の事例を参考せずとも、できるはず!
引き続き、子どもの貧困連鎖を断ち切る施策を提案していきます。