防災シンポジウム『どうする?自力脱出困難者への支援』に参加して
災害時、地域の助け合いが自力脱出困難者の生存率を上げることは、阪神淡路大震災の時に学びました。「自助」「共助」「公助」とよく言われるが、まずは「自助」「共助」!いざというときのために普段からの地域のつながり、想像力をもって準備をすることも大事ではないでしょうか。
減災のまちづくりをすすめる会主催の防災シンポジウムに参加しました。星ひろ子都議
のコーディネートの下、昭島消防署の取り組みと地域の活動報告(自治会から「防災隣組」報告:都営中神第二団地自治会会長 老人クラブ仲よし会会長 山田 恒男さん、富士見ヶ丘団地自治会 千田 寿夫さん、地域包括支援センターの取り組み:東部地域包括支援センター管理者 大山 弘一郎さん、バイクレスキューの活動:能城 良一さん)がありました。
災害時要援護者の名簿は、昭島消防署、昭島警察署、昭島市消防団、民生委員、昭島市赤十字奉仕団、自主防災組織に提供されています。例えば昭島には99の自主防災組織があります。ほとんどの自主防災組織は自治会を母体に組織されています。自治会長であり自主防災組織の長に名簿を渡されても、災害時に避難したかどうかのチェックはしても、それ以上の地域の中での具体的な支援がありません。また情報が提供されている団体が連携して支援する仕組みもありません。自治会長さんから、名簿の扱い方への問題提起がありました。
一方、地域の高齢者の見守りの拠点でもある地域包括支援センターへは、市から災害時要援護者の情報は提供されていません。3.11の時、事業者と協力しながら、全利用者の安否状況を確認に歩いたそうです。今後災害弱者への支援をどのように考えていくか、当事者、家族等も交えて具体的な仕組みが必要ではないでしょうか。
NPOのバイクレスキューからは長年の地域の活動の中で、役所がやってくれないと批判ばかりするのでなく、役所をあてにしてはいけない!自分たちが必要な仕組みを作って、役所はあとから支援をしてもらうのでいいのではないかという投げかけがありました。
会場からは、障害『児』への支援は?外国人への支援は?日中の頼りになる中高校生の活用をすべき!等いろいろ意見がでました。市民同士、市民と行政が議論する場は大事です。お互いが連携して、地域で情報を共有し、想像力をもって、災害時に備えることが必要ではないでしょうか。
次回「避難所についての意見交換をしたい」など白熱した意見がでました。
昭島市の地域防災計画改定に向けての今後スケジュールは、来年度5月の防災会議で素案が出来上がり、3か月かけて、市民説明会、パブリックコメントで意見を聞き、素案に反映していき、来年度改定します。市は、市民説明会を開催して市民を待つのではなく、自主防災組織や高齢者、障害者児、小さい子どもを抱える家庭等、市民が集まるところへ出向き、積極的に意見を収集すべきと考えます。改正される地域の防災計画は市民の計画です。