訪問した日は、年に一度のバリ島舞踊のガムランのコンサートの日。野外で発表したいガムランとプレーパークの場所は、最高の場。午前中のリハーサルでバリの音楽、舞踊が行わる中、子どもたちは、遊びに勤しんでいます。
木の上にあるツリーハウスや木の枝から下がったブランコに子どもたちは夢中です。そこで出会った父子は、ひたすら穴を掘って、川づくりをしています。「いつもはもっと長〜く掘るのですが、今日はガムランコンサートなので、コースを変えてみました。」と子どもとともに真剣。私が驚いたのは、樹木に直接ロープを巻いたり、ツリーハウスをつくっていることや穴を掘っていい公園がある!ということ。
羽根木プレーパークは、1975年わが子の遊ぶ様子から疑問を感じた人たちが、欧州の冒険遊び場に感銘を受け、同じ思いの人たちと地域住民とともに作り上げてきました。現在ボランティアだけでなく、若いプレーリーダー3人を世田谷区の補助やプレーパークの自主財源で雇用し、プレーパークに常勤でいます。子どもが公園で遊ぶには、「事故は自分の責任」ということが根本の考えです。羽根木プレーパークで遊ぶ子どもや大人たちもそのモットーは、定着しています。その中で、子どもたちの自由な発想で子どもの「やってみたい」を実現、思いっきり遊んでいました。
最近若者にマニュアル人間が増えてきている。マニュアル、ルールからはみだすことができない。はみだしたことに対応できない。そんなことをよく耳にする。子ども時代の体験の少なさからではないだろうかと思う。学力、身体力向上ということもよく取り沙汰されるが、基本は遊びではないだろうか。
さて昭島にも自分の責任で自由に遊ぶ遊び場が常設であるといいと思う。現在自主グループで2カ月に一度昭和公園を使い、冒険遊び場を行っているが、なかなか継続していくには難しい課題がある。世田谷区のように行政との協働事業で市民とともに冒険遊び場が常設されるよう応援したいと思う。