バックキャストで考えよう!未来から現在を考える

国立ピースウィークに参加して

 田中優さん講師、テーマは“なぜ利子のつかないバンクに預ける人がふえているのか〜おカネで未来を変える方法〜”の国立ピースウィークに参加しました。田中優さんの科学的なデータは、論理的で、わかりやすく、今の世界情勢を読み解くのに説得力がありました。
おすすめ本”戦争をやめさせ環境破壊をくいとめる新しい社会の作り方””おカネで世界を変える30の方法””世界から貧しさをなくす30の方法”

 今地球上で起こっている戦争の原因は、五つ。①石油がとれる、②天然資源がある、③それらのパイプラインがある、④鉱物がある、⑤水の奪い合いです。例えば、チベットの鉄道は鉱物を運ぶのに重要、アチェは天然ガスの輸出基地、ビルマ(田中優さん同様、私も敢えてミャンマーとは呼ばない)には天然ガスがあり、カザフスタンのウランをインド洋までもってくるのにアフガンを通るしかない…。戦争を避けるには、自然エネルギーへシフトするしかないのです。

 一方「100年後のエネルギーは何か?」を考えてみても…
石油が40年、天然ガスが61年、石炭は227年(とはいえCO2排出量は天然ガスの2倍)…自然エネルギーしかないのです。

“バックキャスト”という考え方を知っているだろうか?
「将来から現在をみる」という意味らしい。将来どうなっているべきなのかを先に考え、そこから今に逆流して考えて、当面何をするべきかを発見する方法だそうです。
 その反対が“フォアキャスト”です。日本はフォアキャスト。フォアキャストとは、「現在から将来をみる」、「長期ビジョンが不明確のまま現在をみる」という意味のよう。

 最近東京都は、太陽エネルギー利用の太陽光発電や太陽熱利用の施策を打ち出しました。そのことは評価できるもののまだまだ考えねばならないことがあります。

 電力会社は、ピーク時の電力需要度にあわせて、電気を生産している現状。また自然エネルギーについて、日本の場合、風力発電は不安定だというが、デンマークは56%が風力発電を導入。アイスランドは日本製の機器を使い、地熱発電を利用。なんと7割が自然エネルギーでまかなわれています。
 
 日本もバックキャストで考えていくべきではないだろうか。そのために今、自然エネルギーを地産地消すべく施策を考えねばならないと実感した国立ピースウィークでした。