写真上、おすすめ本「ざゆーす」。NPO非行克服支援センター創刊の冊子。元家庭裁判所調査官、弁護士、親・・の現場の声が非常にわかりやすく取り上げられています。
少年や保護者は、専門的知識に乏しく、心理的にも弱い立場です。家庭裁判所に全権託されている現状において、少年の側に立って言い分を聞き、少年審判の手続きや審判での対応の仕方、少年をとりまく家庭や職場、学校の環境を整え、少年に代わり被害弁償の手続きをとることができる少年付添人を少年事件には全てにつけるべきではないでしょうか。
さてここ何年間、少年法改正が加速度的におこなわれているように感じる。この春の国会でも少年法改正が衆議院本会議で可決。
例えば家庭裁判所は,殺人事件等一定の重大事件の被害者等から申出がある場合に,少年の年齢や心身の状態等の事情を考慮して相当と認めるときは,少年審判の傍聴を許可することができる制度が創設されます。
元家庭裁判所の調査官は、「これまで裁判官は少年の気持ちを解し、内省を促してきたが、傍聴する被害者を意識せざるをえない。少年の立場に配慮した審理が難しくなるかもしれない。」と、被害者の傍聴が少年の処分や審判への影響を懸念しています。
確かに被害者への配慮も必要であろう。しかし、成長発達段階の可塑性にとんだ少年の事件。それまでの育ってきた環境、また十分に自分の言葉で語れない少年への配慮も重要。まだまだ少年法改正するには、十分な論議が必要だと思う。
とは言え国会での法改正の状況を考えると、難しい。だからこそ運用面で、少年付添人は、必ず少年事件にはつけるとすべきではないだろうか。