箕面市の場合、障害者雇用支援センターは、建物にお金をかけず、狭いフロアで事務所と就労訓練の場を設けています。正職員は5人。他に事務所などに2人います。障害者の定員は15人。障害者3人に一人の職員がついているのです。法定では5人に一人です。ちょうど視察したときは、タオルをたたみハンガーにかける作業やエクセル入力の訓練などをしていました。毎月25日に交流会。就職したあともケアは続きます。交流会を通じて、就職後も障害者が悩みを抱えていないかなどみていきます。なにより障害者がいきいきと働いていることは、職員の励みになっています。
現在企業の障害者雇用状況は変化しています。設立当初は、地域の中で就職先を開拓するのは厳かったようですが、ここ数年事業主から、障害者雇用をしたいが、どのように取り組んだらいいかセンターへ相談にきます。そこでは、障害者の違いにより、仕事を定着させるためのアドバイスもしています。障害者にとっても企業にとっても、雇用支援センターの存在は重要です。
しかし国は、3年後には、障害者雇用支援センター廃止を打ち出しました。現在全国にセンターは、14箇所。あまり広がりませんでした。職業訓練の場もあるセンターは、建物に費用がかかるのです。そこで国は、方向転換。
箕面市の場合、センターは、名称はともかく「就業・生活支援センター」として移行しようとしています。財政面で厳しくなります。センター長曰く、「職員の常勤職員体系を変えてでも、質は変えないようにしていきたい」という言葉に心強いと思ったと同時に、国の施策に翻弄される現場に、「本当にこれでいいのか」考えさせられました。
さて昭島市の障害者就労支援の取り組みを今後どのように行うか。今回の視察をいかす政策提案をしたいと思いました。
タオルを店頭にだすためにたたんでいます(就労訓練中)写真左下
事務所は就労訓練と同じフロア。事務局も障害者もお互いの顔がよく見えます。写真右下