DV被害者には継続的支援を!

ある10年前の子ども連れ去り事件を支援して

 今日地裁で注目すべき刑事事件が開かれる。私の友人は、元夫から暴力を受け、十年前に子どもと共にシェルターへ逃げていた。子どもが学校とシェルターとを行き交う通学途中、元夫は、子どもを拉致し、国外へ逃げてしまった。
 
 彼女は十年間危険な目に合いながら、必死で子どもを捜していた。元夫には親権はなく、国際指名手配がかかっていたにもかかわらず・・・。

 そして10年目の今年、子どもと接触することができ、子どもは日本へ帰国することができた。その後、子どもを日本まで追いかけてきた元夫は捕まり今日裁判が開かれる。(ブログへの掲載は、本人の了解を得ています)

 さて今回DV被害を受けた女性への支援が継続的に行なわれていないことを実感した。今回の事例の場合、DV被害者のため、市民部で住民票の発行を本人以外できないよう手続きはしていた。しかし、婦人相談員のいる子ども家庭部や女性相談担当の企画部など庁内の連携がとれていないのため、DV被害者の情報を共有していないのです。そのため彼女に今必要な支援が何かを相談するには、本人は十年前のことから1から聞かねばならないのです。

 今年の3月議会で、久留米市が取り組む窓口ワンストップ化のツールの一つである「DV支援シート」の導入を提案した。昭島市は、婦人相談員が一緒になって必要な課へつなぐから必要ないとのこと。しかし現状は、本人が情報を共有して欲しいと言っても担当部署間では共有されず、被害者はさらに二次被害を受けているのです。そして被害者の状況が刻々と変化する中、必要な支援へとつなぐことができなくなっているのではないでしょうか。今回の事例を通し、継続的な支援のためにも、庁内で情報を共有する仕組みを再度提案したいと思う。