東京財団の研究プロジェクトメンバーは、木下俊之上級研究員(前佐賀市長)、福嶋浩彦上級研究員(前我孫子市長)、中尾修研究員(前栗山町議会事務局長)、赤川貴大政策プロデュースという、現場でも実践してきた方々です。日本全国の自治体へ議会基本条例策定への提言も実施しているプロジェクトメンバーの言葉には、説得力がありました。
市民と議会の関係・意思決定機関としての役割を明記するのが、議会基本条例の核です。研究プロジェクトは、1.議会報告会、2.請願・陳情者の意見陳述、3.議員間の自由討議3つの必須要件を提言します。
福嶋研究員からの報告には説得力があります。市議会議員と国会議員は違います。市議会議員は、市民の代表者ではない!とまで言わないが、市民代表の公共的な代行者です。憲法は、直接民主制と間接民主制を組み合わせた自治体の議会を想定しています。議会への解散権を持ち、議員、首長へのリコールもでき、市民が直接請求でき、憲法51条では特別法の制定には議会の権限ではなく、住民投票をせねばならないことから、地方自治は直接民主制がベースです。だからこそ合議制意思決定機関である議会は、市民が意思決定に参加しなくてならないのです。
さて会場には、衝撃的なテーマ“ニセ”という言葉に触発されて、議会基本条例制定に反対という立場の議員も多くいました。
「なぜ議員が地域で議会報告会を開催せねばならないのか?」
「(ほかの)自治体の条項をそいのまま書き写したため、細かい条項が多く、(市民から)みてわかりにくいから制定時反対した」
「議員間の自由討議はどのようにしたらいいのか」
「条例はわかりやすいほうがいい」
・・・白熱した意見交換がされました。
昭島市議会では、私は議会基本条例の研究をすべきと提案しました。現在会派代表者会議で研究会を立ち上げるか、立ち上げないかの判断を預けています。現在総務省で地方自治の制度設計を見直している時期だからこそ、議会基本条例を制定すべきではないだろうか。当事者意識を持って、まちをつくる!基礎自治体自ら提言していくべきではないだろうか。