空き店舗を活用してコミュニティービジネスでまちを元気に

3月議会一般質問より②

国立名物となったほうれん草うどん、さくら咲くうどん、薬膳カレーうどん(「とれたの」で販売)
国立名物となったほうれん草うどん、さくら咲くうどん、薬膳カレーうどん(「とれたの」で販売)
 2月に一橋大学で、10周年を迎えた国立市の一橋大学の学生と商店街がまちづくりに取り組んだ人間環境キーステーションの学生の報告を聞いてきました。2004年、市民が直面する課題を解決する一つの手法としてコミュニティービジネスに着目!市職員が、一橋大学、商店会にまちおこしに学生の力を借りようと呼びかけたのがきっかけだそうです。税収が減る一方、介護、子育ての悩み…市民も多様化(タテ)、そこに地域の人、企業人、学生などヨコやマトリックスの関係を作っていこうしました。

 学生が空き店舗にカフェを提案したものの、「学生は卒業すると街からいなくなるから」と乗り気でなかった商店会も、「学生の事業が軌道にのるまで卒業しません」という覚悟に商店街も一緒になって地域をもりたてようと考えが変わってきたそうです。「カフェここたの」、大学教授を招く「まちかど」教室、地元野菜の直売所「とれたの」、商店街の情報誌『やっほー』の発行、ほうれんそううどん、薬膳カレー等国立の特産品の開発など事業展開し、NPOを法人化、事業も黒字だそうです。
 
 国分寺市では市、商工会、商店街と連携し、空き店舗に子育ち広場「BOUKENたまご」の開設、立川市の商工会議所が主体的に行っている起業応援など、それぞれの地域の特性、強みをいかしたまちを元気にする取り組みをしています。

 昭島市に東京都の施設産業サポートスクエア・TAMAが2010年に設置されたことは、昭島のまちづくりの強みだと思います。強みを十分活かしたまちづくりへの取り組みを期待しています。

 そこで昨年の2011年度市長の施政方針での「空き店舗対策についての商店会と連携してコミュニティビジネスや、インキュベーション施設としての検討を進める」ことへの総括と課題と今後の取り組みを聞きました。

 空き店舗活用について、企業や小規模事業者の経営環境が厳しく、空き店舗を借りる側にも経済的余裕がない等の理由で具体的な進捗が図られていないとの答弁。また今後も商店会や関係機関の連携で、空き店舗対策の一環としてどのような形でコミュニティービジネスの促進をどう図るか検討???したいという答弁でした。

 私が以前相談を受けた子育て支援のグループは、自分たちで費用を貯め、食を通じた子育て中のママたちの居場所作りをしようと行動しましたが、場所を探す中で、折り合いが合わず、断念!交渉過程で非常に疲れ果ててしまいました。地域の中には意欲のある市民はいます。また東京都の施設、産業サポートスクエア・TAMAの中には、東京商工会連合会、中小企業振興公社があります。起業の支援や経営の支援もしています。また市内の地域の信用金庫においてもCBネットワークを結んでいます。まちの中にはノウハウがいっぱいです。

 今後市は、空き店舗対策にも、コミュ二ティービジネス等にも産業サポートスクエア、商店会…と連携を図り取り組んでいくとのことです。引き続き他市の事例や昭島の地域課題などを探りながら、議会でも取り組んでいきます。