NPO法人岩手子ども環境研究所 「森と風のがっこう」より

2008年7月13日 08時37分 | カテゴリー: 活動報告

岩手県盛岡&葛巻視察報告その1

 2001年、葛巻町にある廃校を利用し、森と風のがっこうが開校。標高700メートル。11集落の中にあった廃校がエコスクールとして、地域の中で根付いていました。宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」のクーボー博士のがっこうのような、やわらかな想像力とユーモアが必要と代表の吉成さん。山間の緑いっぱいの中で、パーマカルチャーの手法を取り入れ、自然エネルギーを使い、生活の中で目で見える循環する仕組みを創り出していました。
 運営は5人のスタッフで行なっています。案内してくれたのは、事務局長の黍原さん。訪問した日は、愛知と東京からエコキャビンを作るためにがっこうへやってきた学生ボランティアさんが住み込み中でした。
写真上、森と風のがっこう*エコキャビン:自然エネルギーの滞在体験施設。

◆自然エネルギーを取り入れた、循環型の生活スタイル
 コンポストトイレには、驚き!外見はおしゃれ。壁のモルタルにはガラス瓶が埋め込まれ、ドアノブは桜の木。一見ムーミンの家を彷彿するような作り。設計には、プロの方も加わりながら、みんなで創り上げました。機能には、目を見張るものがありました。トイレは、紙を使った場合は、紙は便とは別の容器にいれます。大便と小便は中で分けられます。作りは単純。大きなポリ容器が便器の下にあり、ちょっと斜めに置かれ、別の容器に小便だけが溜め込まれるようになっています。小便、大便とも液肥として畑で利用もしています。
 お風呂は空き缶風呂。空き缶を積み上げ、モルタルを塗り、風呂を作っています。その横には、五右衛門風呂もあります。
ほかにバイオマス装置や排水浄化など。森と風のがっこうの中で循環型のライフスタイルを学べます。

◆スローツアー、スローフード
 開校したころ、地域の人からは、いつまでいるのだろうといわれていたそうです。しかし、現在「森と風のがっこう」が拠点となり、地元の食材を見直し、シニア世代の方々とともに「食の寺子屋」も開催。地域の暮らしや自然、文化をまなぶスタディーツアーも実施。地域コミュニティーの核となっています。

◆子どもの居場所をおとなの手で保障
 勉強や宿題もない森と風のがっこう。学校ではないがっこうを地域の人々とともに教えあい、まなびあう場となっています。子どもオープンデーや自然体験キャンプなど、自然エネルギーを満喫プログラムがいっぱいです。ビデオでは、子どもたちがいきいきと目を輝かせていました。キャンプのときは、教育委員会も駅からがっこうまでバスを出し、協力しています。

 さて「森と風のがっこう」は、少し前まで日本のあちこちで見られた生活だと思います。地域の中で、エネルギーを作ることを目で見て分かることは重要ではないだろうか。簡単にスイッチを押せば電気がつく。蛇口をひねれば水がでる。・・・そんな生活に慣れてしまった私たちには、必要な場だと思いました。とくに未来を担う子どもたちには。
写真下左、コンポストトイレ
写真下右、バイオマス装置