公共施設の屋根に太陽光発電を!官民連携の市民発電所~多摩電力(たまでん)

2014年2月21日 09時12分 | カテゴリー: 活動報告, 環境

昭島市消費生活者連絡会主催のバス見学会に参加しました。(2014年2月20日)

 多摩電力合同会社(たまでん)が面白い。たまでんにかかわる人たちは、エネルギーもお金も地域で市民の手による循環の仕組みをつくりました。以前から機会あれば見学したいと思っていたところ、昭島市消費生活者連絡会企画の恵泉女学園大学への太陽光パネル「恵泉」(30kW)を視察するバス見学会を知り、参加しました。とくに参加者には、男性陣が多いことに驚きました。原発でない再生可能エネルギーにどうしたら地域で取り組みたいという発言に心強く思いました。
 
 たまでんが設立した経緯は、「3.11以降、社会常識や価値観、社会システムに対して抜本的に見直したい。」という2012年に市民が地域のエネルギー循環に直接かかわることを目指して、多摩循環型エネルギー協会(多摩エネ協)が誕生したことから始まります。たまでんは、多摩エネ協の理念を実現する事業主体として設立されました。環境省の委託事業「地域主導型再生可能エネルギー事業化検討業務」で官民連携の物件を出すべき、第三者評価機関をいれるべき…とまとめました。その後多摩エネ協、学識、多摩商工会、多摩市や東京都、環境エネルギー研究所等からなる「多摩市地域主導型再生可能エネルギー事業化検討協議会」が発足し、具体的にしてきました。

太陽光発電「恵泉」は、30Kw。旧都立南野高校の屋上に設置しています。

 今回バス見学した恵泉女学園大の屋根には、たまでんが30kWを疑似私募債で30数名から資金を調達し、設置。大規模改修による屋根防水工事の移動復元の負担、契約満了時の発電施設を無償譲渡する等…の契約をしました。お互い顔が見える信頼関係のある人同士だからできる資金スキームです。そしてその後、たまでんは、多摩市が公共施設の屋根貸しで自然エネルギーを市民へさらに広げています。

 多摩市は、今年11か所の公共施設の屋根を実績のあるたまでんへ貸し出し、市民中心の太陽光発電による自然エネルギーの普及をしていきます。屋根の選定に多摩市長は、多摩市から多摩地域で見本を示すため、「たまでん」へ21か所の公共施設にパネルが設置できるか調査依頼しました。屋根の強度等の調査した結果、コミュニティセンターなどの屋根の10か所、学校の校庭を1か所の11か所を選びました。今年の春から夏にかけて600kW相当のソーラーパネルが多摩市の公共施設につきます。たまでんの事業が急速に広がった要素の一つには、多摩市の協力も大きいと関わる多摩市民の江川さんは言います。
 たまでんは、多摩市、多摩エネ協と協定を結び、20年間公共施設の屋根を借ります。設備費や工賃はたまでんが負担。賃料は1kWあたり年1700円を多摩市は支払います。多摩市は年間100万円の収入になる見込みだそうです。一般的に屋根の賃料の相場は10kWのパネルで年間15000円くらいといわれている中、破格の金額ですが、市民事業が屋根がしたオーナーの多摩市へお金が回る=市民へお金が循環する仕組みを構築していました。

普段は東京電力へ全量売電(2012年度のプレミアム価格42円)しています。災害時は東京電力との系統連系から自立へスイッチに切り替えます。

 たまでんは、恵泉等含め、今後合計700kWの発電事業を来年度取り組むことになります。自然エネルギーが地域の市民の手による目に見えた循環は、まさに「市民自治」ではないでしょうか。
 とにかく資金調達方法が興味深い。全国ではメガソーラーを大企業だけが地域に還元することなく、企業への儲けの論理で太陽光発電が設置されています。しかしたまでんがすごい!のは、市民(たまでん風にいうと「志民」)が出資し、地域でエネルギーを循環する事業を応援することです。資金調達には、トランスバリューという信託会社を使い、不特定多数の志民からお金を集める仕組みもたまでんが構築。決して行政主導ではない、市民が事業の基盤、継続する事業を立ち上げ、行政への信頼関係も構築する中で、仕組みをつくったたまでんには、大いに今後の活動の参考になりました。

 ぜひ私も昭島電力!?を昭島につくりたいな~と思いました。なかなか議会質問では公共の屋根貸しには、昭島市は後ろ向きな答弁。まずは地域の自然エネルギーの可能性について、みんなで考えていきます。
 
 さて本日2月21日市民電力連絡会関東が発足します。発足式では関西で市民発電所を広げている和田先生を講師に地域エネルギーの事業展開することへの可能性について講演いただきます。そのあと各地で広がる市民発電所の皆さんとの情報交換もあります。ドンドン地域では市民発電所が広がっています。市民が事業に取り組み、自然エネルギーを広げていくには、自治体との協力は不可欠です。市民電力連絡会の動きには、今後も注目していきたいです。

昼食は恵泉女学園の学生が運営する食堂でオーガニックカレーをいただきました。ごちそうさま!

今後の活動にも注目!【市民電力連絡会関東発足式】
開催日時:2014年2月21日(金)18時30分〜20時30分(予定)
・会場:新宿区立環境学習情報センター エコギャラリー新宿(新宿中央公園内)
・参加費:無料
・基調講演:「市民・地域主導による再生可能エネルギー普及の可能性」
和田 武 氏(自然エネルギー市民の会代表、元立命館大学教授、経産省「調達価格等算定委員会」委員)
*直接来られない方も18時半、Ustreamチャンネルに注目!こちらです。 「市民電力連絡会」発足記念フォーラム http://t.co/4goAb8OFoM