子どもの日に憲法について考える~「憲法」のある社会を守れ

2013年5月5日 03時28分 | カテゴリー: 女性・子ども・教育・人権, 平和・憲法, 憲法

 連休中は、連日昼に星ひろ子都議を街頭遊説をしています。憲法記念日の3日は、ある男性から「憲法を変えてもいいじゃない」と声をかけられました。しかし具体的にどこの条文?と問うと、明確に答えられない。マスコミは連日、参議院選挙の争点は「憲法改正」だと取り上げれています。内田樹先生の言葉「憲法記念日のインタビュー」が染み入ります。http://blog.tatsuru.com/2013/05/04_0814.php

 各政党は、96条改正についてばかりが議論されています。果たして96条だけの問題なのか、「2/3から1/2へ」と憲法を変えたい勢力のその先はいったい何を目指そうをしているのか、変えたい条文の国民的議論が必要だと思います。

 先日国分寺で自民党改憲草案についての憲法学習会が開催されました。講師は梓澤和幸弁護士と自由民主党の「日本国憲法憲法改正草案」の内容とその怖さを、広く知らせることを目的とする、若手弁護士の会の人たちです。

梓澤和幸弁護士による自民党改憲草案の解説(4月24日、憲法学習会)

 自民党憲法草案の21条の2は、表現の自由を規定した条文ですが、その怖さを知られていません。

【自民党憲法草案の21条の2】前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。

 改憲草案21条の2項は概略ですが、下位法で縛ることができます。旧治安維持法1条、旧新聞紙法23条、42条で、7万人もの人を検察へ送り、150人もの人が獄中死しました。小林多喜二もその一人です。普通の青年、正義感があり、向学心があり、音楽が好き、家族とともにヨーゼフ・シゲッティーのベートーベンのヴァイオリンコンチェルトを聴き、涙を流し、「これで生きる喜びを得た」そうです。その後、残酷な拷問を受けたのです。自民党改憲草案21条の2は、権力を縛るものとなっていないことは、注目せねばなりません。また表現の自由は、発信する人の自由だけでなく、情報流通の自由もあります。チラシをまく自由もあります。駅前でチラシをまくとき、鉄道営業法や道路交通法がある一方、現在「表現の自由」で保障されるパブリックフォーラムからむやみに刑事弾圧できません。それをも奪う可能性がある条文なのです。

石破氏がなぜ自衛隊ではなく、軍に拘るかも、改憲草案から明らかです。

【自民党憲法草案の9条の2の3項】・・・公の秩序を維持し、又は国民の生命もしくは自由を守るための活動を行うことができる。

【自民党憲法草案の9条の2の5項】・・・国防軍に審判所を置く。

当然戦線から離脱する人もいるでしょう。その場合自衛隊法では、「抗命罪」「戦線離脱罪」で懲役7年でしかないのです。5項で明らかになったように国防軍に「審判所を置く」ということは、非公開の裁判所で裁かれるのです。戦時中の軍事機密保護法では、港を映したことは、秘密裁判所で裁かれました。また取り締まるのは、国防軍警察なのです。安倍政権が、秘密保全法案を国会へ提出しようとしている動きは、極めて挑戦的です。

【自民党憲法草案の98条】緊急事態の宣言

【自民党憲法草案の99条3項】・・・国その他の公の機関に従わなければならない。・・・

 公の機関とは、指定公共機関であり、そこには放送局も入り、電力会社も入ると施行令に書かれています。ということは、緊急事態宣言時は、東電が情報が出してはダメということになります。議会など三権分立だって・・・。暗黒の戒厳令になると講師は指摘します。

 【自民党憲法草案の36条】・・拷問・・・、禁止する。

現憲法にある「絶対」が削除されています。

 安倍首相は、「2/3を1/2にして、憲法を国民の手に取り戻そう」と発言しています。石破氏は、「太平洋戦争を記憶を持っている方がお元気なうちに、憲法を変えるか変えないか徹底的に議論したい。そして私は改正したい」と発言しています。

 お二人の発言の背景の自民党憲法草案は、立憲主義の否定の憲法とそれに沿った国作り体系であることを私たちは理解せねばならないと思います。私は憲法のある社会(立憲主義)を選びたい。憲法論議を身近な地方自治でせねばならないと痛感しています。96条だけでなく、自民党憲法草案をじっくり読んで欲しい。自民党憲法草案

 さて高校生の六割が、戦争放棄をうたった憲法九条の改正に反対していることが、日本高等学校教職員組合(日高教)の憲法意識調査でわかりました。子どもの日にますます戦争のできる国にしてはならないと思います。今インターネット上で、全日本おばちゃん党という女性たちの動きが注目されています。おばちゃん党はっさくのその1「 うちの子もよその子も戦争には出さん!」には、大いに共感できます。