携帯電話中継基地局をめぐる紛争を回避する取り組みについて

2011年3月27日 09時40分 | カテゴリー: 活動報告

3月議会一般質問より②

電磁波測定中
電磁波測定中
 ある日突然家の横のマンションの屋上に携帯基地局がそびえ立ち、電磁波の心配や圧迫感があり、話し合いや撤去の申し入れてもどうにもならないという悩みを抱える住民が多くいます。

 那覇市で、マンション屋上に建設された携帯電話基地局をめぐり、健康被害を訴えた住人が携帯電話会社に場所の提供の契約を更新しない旨を申し入れ、携帯電話会社が応じたと2010年2月27日付けの沖縄タイムズが報じていました。マンション住人の新城医師家族が次々に手足のしびれ、激痛など発症し、800Mhzアンテナから2Ghzのアンテナへの設置工事後、さらに病状が悪化しました。居住する40世帯から聞き取り調査をし、半数の世帯でアンテナ設置後鼻血や頭痛などの体調不良に悩まされたことがわかりました。たまたま基地局契約更新の時期だったため、携帯電話会社に申し入れ、撤去。携帯電話会社は、「健康被害は確認されていない、契約満了に伴い終了した」といいますが、その後住民の健康被害はおさまりました。この事例は一例ですが、全国各地で基地局建設のトラブルや訴訟が頻発しています。

 携帯電話は、自衛手段で個人的に使用しないという回避策はできるものの、中継基地局の場合、近隣住民にとって、回避するには、自治体施策が無い限り、難しいのが今の状況です。携帯電話の普及とともに基地局の数も増加しています。
 
 2010年4月1日に神奈川県鎌倉市では「鎌倉市携帯電話基地局の設置等に関する条例」を施行しました。これにより、いきなり隣に携帯基地局が建設されることはなくなり、市民と事業者との紛争を未然に防止することができます。条例では、事業者が基地局を設置や既存の基地局を改造する場合は、工事着手日の60日前までに市長に対し計画届出書を提出することが義務づけられています。提出後基地局の高さ2倍の半径以内の土地を所有する近隣住民に計画の概要を説明して理解を得られるよう努めねばならないことや近接住民に学校や児童福祉施設等の意向を尊重するよう定めています。また2007年福岡県篠栗町でも同種の条例が施行、住環境や建築関連の条例に盛り込まれるケースなどいろいろな自治体では、基地局立地のトラブルを回避するための施策に取り組んでいます。

 さて昭島市の携帯電話基地局の設置数を市が把握しているか伺いました。市の公共施設では屋内に38あるものの、民間に設置されている数は公開されていないという理由で把握できないという答弁でした。

 しかし総務省電波利用ホームページで基地局のPHSを除く設置数は142件あるとわかりました。設置した電気通信業務の事業者、いつ設置されたか、契約期限などがわかりました。市が住民の予防紛争という意識をもてば、調査することもできたのではないでしょうか。

 また昭島市内の都立高校では中継基地局を設置する予定がないものの、昭島市の学校や公共施設への設置基準、設置方針がないことは、今後取り組まねばならない課題です。

 民間施設等に基地局が設置される場合、現在市に手続きをすることはなく、宅地開発等指導要綱でも対象外です。アンテナが15mを超える場合が、建築基準法による確認申請が必要。電磁波については、国の電波防護指針から安全であるという見解であり、昭島市においては、紛争が多発するならば、紛争予防に向けた対策指針は国がしめすべきだという考えでした。

 携帯電話中継基地局をめぐる紛争を回避する取り組みについて、昭島市において、まだまだ課題は山積です。今後電磁波測定などデータや調査を市民とともに情報を共有し、引き続き条例提案などに取り組みたいと思います。