自分の望む医療が選択できる!多職種協働の地域ケアシステム

尾道方式・新・地域ケア、公立みつぎ総合病院を核とする地域包括ケアシステムを視察して

尾道医師会会長片山医師を囲んで
尾道医師会会長片山医師を囲んで
 視察3日目の14日は、高齢化率が30%を超える尾道市の保健・医療・福祉が連携した取り組みを視察しました。午前中、雪が降る山を越え、御調町の公立みつぎ総合病院、午後は尾道市と医師会を視察。尾道方式と言われる多職種協働をシステム化には、今後高齢化が加速度的に進む日本の先進的な取り組みを目の当たりしました。

 御調町地域は、公立病院を中心に寝たきりゼロ作戦に取り組んでいます。昭和59年介護保険を先取り開設したが、病院で手術をした患者が自宅で大きな床ずれを作っている現状を目の当たりにし、普段の生活が大事であると病院は気づき、防げる寝たきり!作られた寝たきりをゼロにすることに取り組みました。
 
 病院を核として、行政の保健福祉センターや保健福祉総合施設(病後の介護の支えとなる老人保健施設、特別養護老人ホームなどの介護施設の受け入れ、在宅サービスとしてデイサービス等の通所系サービス、訪問看護や訪問介護等居宅サービスなどその人に合わせた介護サービス機能)が地域と連携しています。

 24時間体制での家庭への相談体制、早朝ケアやナイトパトロール、デイケアだけでなく、ナイトケアなど住民のニーズに合わせた注目すべき取り組みを実践しています。

 国の介護保険制度が始まる前から、予防にも力を入れます。病院が核となり、出前で住民の健康意識を高めるだけでなく、地域をニーズを探る機会にもなっています。

 尾道市との合併後も御調町地域の中で、保健師の数も多く、変わらぬ体制をとっています。

 病院と在宅、病院と施設の連携、家族や利用者への途切れることのない支援をしていました。

 尾道地域では、尾道市医師会を中心に高齢者の在宅医療ケアシステムを構築しました。3か所の病院(厚生連尾道総合病院、尾道市立市民病院、公立みつぎ総合病院)支援体制のもと、在宅主治医の機能を中核に在宅医療の地域連携、多職種協働で地域で一体的なケアマネジメントが構築されています。

 医師会会長片山医師の積極的な取り組みは、目を見張ります。たとえば余命2か月と宣告された本人が在宅でのケアを選択した場合、家族と病院と主治医、看護師、薬剤師、療法士、民生委員・・・必要な人材がチームを組みます。必要な時に必要な人材が定期的にカンファレンスをします。チームが相互補完をしてるのです。
 
 2か月と宣告された患者が、在宅で6か月も自分らしく過ごせた映像もみせていただきました。看取る家族への支援も欠かせない主治医の片山医師のグリーフケアには、感動しました。

 「いい現場がいいスタッフを育てる」という片山医師は、地域医療にかかわる若い医師の育成にも力をいれています。地域に医師が若干戻っているそうです。

 課題は、低所得者への対策と投げかけられました。高額治療費として、あとから戻るとはいえ、手元にお金がなければ、自ら望む最期を選択することができません。ここは政治の力が必要です。
 
 開業医の主治医機能と地域医療の連携による自分の望む最期を選択できる医療体制は、どこの地域に住もうとも必要だと強く思った視察でした。